蝶と蛾
Online ISSN : 1880-8077
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フィリピン産Ectropidia,Nigriblephara,Myrioblephara属(シャクガ科エダシャク亜科)
佐藤 力夫
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2002 年 53 巻 4 号 p. 245-259

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抄録
筆者(Sato,1999)は,先にフィリピン産のDiplurodes属を調査し,9新種を含む12種を記録した.本報では,Diplurodesに近縁の3属についての研究結果を報告した.Ectropidia Warren E.exprimata(Walker).フィリピン初記録.E.altiprimata Holloway.フィリピン初記録.E.fimbripedata Warren.Peninsular Malaysiaから記載されたもので,フィリピンの個体群はかなり大型.またBorneoの個体群の雄交尾器は,costaの状態などに明確な差異が認められる.本種の雌交尾器は未調査.今後,各地のより多くの材料に基づく検討が必要である.E.philippidaria Sato.新種.Borneoから記載されたE.illepidaria(Walker),E.quasilepidaria Holloway両種によく似ており,外観による区別は難しいが,雌雄交尾器の違いは明確である.E.leytensis Sato.新種.♂交尾器のcucullusの形状が他の近似種と異なる.現時点ではLeyteからしか知られていない.Nigriblephara Holloway N.radula Holloway.フィリピン初記録.N.cheyi Holloway.Borneoから1♂に基づいて記載.本報で記録したMindanaoの1♂は,holotypeにくらべ大型で,後翅中央に白色部をもち,交尾器にも若干の違いが見られるが種レベルのものではない,と判断した.Myrioblephara Warren M.semperi Sato.新種.Mindanaoに分布.M.palawanica Sato.新種.Palawanに分布.M.mamorui Sato.新種.Luzonに分布.以上3種は,Borneoから記載されたM.pallibasis Hollowayに近縁で,外観は互いによく似ているが,雌雄交尾器の形態には明確な違いがある.M.plumosa(Semper).M.tranostigma(Prout).M.macrosimplaria Sato.新種.Mindanaoに分布.以上3種は,Indiaから記載されたM.simplaria(Swinhoe)に近縁で,色彩・斑紋・大きさなどにそれぞれ変異があり,そのうえ,既にsimplariaにはいくつかの亜種が記載されており,分類の難しいグループである.今後,それらの亜種の再検討も必要である.
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© 2002 日本鱗翅学会
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