LET関西支部研究集録
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論文
The Pronunciation of Performed Tonicity by Japanese Learners of English
Considering Correct Placement of Nucleus
Takuya Hattori
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2023 年 21 巻 p. 39-57

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抄録

本研究の目的は,日本人英語学習者における核配置のパフォーマンスについて,音響分析によってその客観的な記述を行うことである。UME-ERJ内に収録されている30名分の音声データをPraatにより計測した。その結果,日本人英語学習者の核におけるピッチ変動幅は平均6 st程度であった。UME-ERJ内に収録されている日本人英語学習者の発声では,核の正配置率は63.3%であった。実際の指導では, データベース作成時の参加者への教示にあるようなイントネーションの解説文,サンプル音声などの特定の資料が,核の正配置を大幅に増加させる可能性が高いことが示唆された。誤配置は名詞,代名詞,動詞,前置詞において観察された。日本人学習者における核の誤配置を整理した類型にはない統語範疇でも核の誤配置が生じる可能性に留意しておいた方がよいかもしれないことが示唆された。

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© 2023 Kansai Chapter, Japan Association for Language Education and Technology
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