レーザー研究
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薄膜周期金属構造による光記録用近接場光増強効果の理諭と実験
後藤 顕也増田 芳樹三木 聡小野 崇人河野 高博
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2005 年 33 巻 Supplement 号 p. S26-S27

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抄録
次世代DVDとしてBDやHD DVDが出揃いつつある。これらは一層が15から25GBの記録容量をもっている。二層記録方式の場合には1枚で60GBから200GBの記録容量となる。しかしながら, これ以上の高記録密度を求めるには, 近接場光記録方式ホログラッフィク記録方式, 2光子記録や記録層を電気的に選択可能な多層膜記録方式の三種が研究されている。近接場光記録方式に関しては液浸式高NA対物レンズよりも屈折率を高くしたソリッドイマージョンレンズ (SIL) 方式で一層が50GBを越えるROMディスク方式の実験機が発表されている。回折限界制限のある対物レンズを使わない近接場光記録方式の原理的な実験も続けられている。30nm以下のアパーチャ (開口) から近接場光を光ディスク表面に照射することによる光記録はレーザー光から近接場光への変換効率 (通常, これをthroughput: スループットと呼んでいる) が悪ければ悪いほどデータレートが数kppsとかなり低く, 実用にならない。そこで, 筆者の一人は1996年レーザー光源として二次元アレイが容易にできるVCSEL (面発光レーザー) を用いた方法を提案し, 超並列記録再生データレートを10Gbps以上に上げることを目指している。また, スループットを数%から10%以上にまで上げる研究を行ってきている。本報告は, そのスループット向上方法を概説し, かつ, 最近の成果である金属薄膜表面に直線偏光波の電界に応じて誘起される原子の電子雲の偏りによる疎密波 (縦波) すなわち, 表面プラズモンポラリトン波を応用した近接場光 (エバネッセント光) の増強現象の研究とその初期的な実験結果を報告する。
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© 一般社団法人 レーザー学会
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