哺乳類科学
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阿武隈山地南部(茨城県・福島県・栃木県)へのツキノワグマの分布域拡大の可能性について
山﨑 晃司稲葉 修
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2009 年 49 巻 2 号 p. 257-261

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抄録

ニホンツキノワグマの分布域の拡大が,東北地域などで認められている.阿武隈山地も例外ではなく,これまでに北部地域で分布が確認されている.今回,阿武隈山地の南部地域においても,14件のツキノワグマの生息情報を得た.子連れのメスの目撃や,幼獣の死体確認があることから,同地への定着も示唆された.世紀に渡って阿武隈山地南部でのツキノワグマの出現は途絶えていたことから,同地での至急の生息状況の把握と,その結果に基づく分布域管理が求められる.

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© 2009 日本哺乳類学会
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