抄録
企業がone-to-oneマーケティングを進めていくには,消費者の好みや志向といった特性を把握する必要がある.そのための方法は既に複数提案されているが,調査の煩雑さや商品提案への使いにくさといった課題があった.そこで本研究では,日本国内の某スーパーマーケットとともに,既存研究の課題を解消できる新しい手法の構築を行った.具体的には,スーパーマーケットの会員へのアンケートデータと購買履歴データに階層化したスパースモデルを適用することにより,消費者特性に関連する商品を把握できる方法を提案する.この方法を用いることで,既存の手法よりも簡易に調査をして,売場づくりや商品提案を行うことが可能になる.