計量国語学
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第60回記念大会報告
ヨーロッパにおける計量言語学
言語学に適用される科学哲学の諸原理について
ケラー ラインハート
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ジャーナル オープンアクセス

2016 年 30 巻 7 号 p. 466-475

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抄録
 一般的な科学哲学の基本用語や概念に基づいて,George Kingsley Zipfの先駆的な研究以来ヨーロッパで行われている計量言語学の研究戦略と手法を解説する.一般的な原理とは自然科学で実践されている原理と整合性のあるものである.哲学的考察と数十年間に及ぶ実際の研究経験からは,自然現象の研究と,言語その他の文化研究との間には,特定の方法論的相違しか存在しないことが示されている.ヨーロッパでのアプローチとしては,実証的,帰納的,そして理論的,演繹的の各種戦略があるが,特に後の2つのアプローチが好まれている.本講演ではまず,(科学的)問題や仮説,法則,境界条件,理論,説明といった,すべての研究の基礎にある用語や概念をいくつか詳細に解説することから始める.こうした用語は,言語学では混乱して用いられていることが多い.ヨーロッパで行われている言語学研究の原理を採択する場合に,こうした用語が言語学研究にどう適用されるべきかについていくつか例も紹介する.特に,新しい法則を発見するための演繹的戦略について例を示す.さらに本講演では,理論的な進展のための法則の重要性だけでなく,実用的な目的のための法則の重要性についても取り上げる.最後に,新たな法則を導出し既存の法則を体系化するといった,理論的モデル化を試みた最近のアプローチも紹介する.
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