抄録
筆者は,これまで現代日本語における「誤用」として知られるものを中心に,「新語・新用法」の事例について研究成果を発表してきた.このような研究の場合,一度取り上げた事例でも,再度取り上げる必要が出てくるということもある.近年、近過去の用例採集に大きく貢献するような,コーパス・データベース類の新たな公開やデータの増補・更新が相次いでおり,それらを利用して改めて実例調査を行ったところ,以前の拙稿での記述を改めなくてはならなくなるような事例が出てきた.そのうち,本稿では、「誤用」の定番事例“気がおけない”について報告する.