2026 年 35 巻 4 号 p. 209-223
本研究は,これまで科学技術日本語を専門家コミュニティ内で使用される日本語として分析する視野から一歩踏み出し,一般向けの科学技術日本語も射程に入れ,この二つの場面における言葉遣いの特徴を解明することを目的とする.具体的には,科学技術系の学術雑誌と科学技術系ハッシュタグを含むnote記事における日本語テキストを,それぞれ専門家コミュニティと一般向けの日本語と捉え,Multi-Dimensional分析を実施した.結果として,学術雑誌の言葉遣いでは「抽象表現」「漢字表現」が多く含まれており,note上の言葉遣いでは「インタラクティブ・主観表現」「叙述的表現」「平易・丁寧表現」に偏っていることを明らかにした.