計量国語学
Online ISSN : 2433-0302
Print ISSN : 0453-4611
特集・論文 A
ジャンルによる換言の接続表現の使い分け
BCCWJ,CSJ,CEJCの出現頻度別の特徴
李 琦
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2026 年 35 巻 4 号 p. 193-208

詳細
抄録

 本研究では「すなわち」「つまり」「要するに」「要は」という4種の換言の接続表現を対象とし,書籍・講演・雑談の3ジャンルにおける出現頻度の特徴を量的・質的に分析した.その結果,各表現はいずれもジャンル間で出現頻度に有意な差異を示すことが明らかとなった.とりわけ,「すなわち」は書籍,「つまり」は書籍と講演,「要するに」は講演と雑談,「要は」は雑談で突出して使用されることが確認された.これらの分布を質的に検討した結果,書き言葉と話し言葉を単純に文字・音声の二分法で考えるだけでは不十分で,別の観点と組み合わせて説明する必要があることが明らかになった.本稿では,Chafeが提唱した分離性と関与性という概念を用い,換言の接続表現の使い分けを説明した.また,その背後として,書き言葉と話し言葉をめぐる複合的な要因の作用が示唆された.

著者関連情報
© 2026 計量国語学会

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top