2023 年 40 巻 p. 98-104
マツダは従来から取り組んできたMBDプロセスに加えて,機械学習を活用することによるクルマの進化に挑戦している。具体的な取り組みとして,エンジンに搭載されているセンサーが抱える課題を解決するために,物理量をNeural Networkモデルで予測することで,センサーと置き換える「バーチャルセンサー開発」がある。本稿ではディーゼルエンジンのインテークマニフォールド温度とターボチャージャー回転数を予測するために,Neural Networkモデルを開発するプロセスを紹介する。また,多種多様な条件下で使用されるクルマへの適用を想定し,入力パラメーターが学習領域外に存在する場合の対応についても示す。