松江市立病院医学雑誌
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子宮体癌を合併した異型ポリープ状腺筋腫の1 例
高井 絵理入江 隆木山 智義高尾 成久豊嶋 直美佐藤 宗保吉田 学
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2010 年 14 巻 1 号 p. 75-78

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抄録

異型ポリープ状腺筋腫は、生殖可能な年齢の女性に発生するポリープ状の良性腫瘍で、子宮体癌(類内膜腺癌)との鑑別が重要となる。今回、私たちは過多月経を主訴に来院し、術後に子宮体癌を合併した異型ポリープ状腺筋腫と診断された症例を経験したので報告する。症例は43 歳女性、未経妊。全身倦怠感と過多月経を主訴に近医を受診。子宮頸管内腫瘤の精査と重症貧血(Hb 4.4g/dl)の治療を目的に当院へ紹介受診となった。子宮より出血を認め、経腟超音波検査で頸管内に3cm 大の辺縁不整な腫瘤を認めた。腫瘤より得られた組織検査の結果は、ポリープ状腺筋腫であり、単純子宮全摘術を行った。術後の組織検査では、子宮体癌を合併した異型ポリープ状腺筋腫と診断された。追加手術として両側付属器切除術及び骨盤リンパ節郭清術を行った。卵巣・リンパ節に転移はみられず、化学療法などの追加治療の必要性を認めなかったため、現在、外来にて経過観察中である。

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