松江市立病院医学雑誌
Online ISSN : 2434-8368
Print ISSN : 1343-0866
粘膜下腫瘍様の形態を呈し,胃壁外主体に進展した進行胃癌の1例
星野 潮堀江 聡芦田 久美代大東 恭子河野 通盛吉村 禎二山田 稔錦織 優
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キーワード: 粘膜下腫瘍, 胃癌
ジャーナル オープンアクセス

1998 年 2 巻 1 号 p. 57-60

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抄録
患者は 63 歳、男性。心窩部痛で受診し、胃内視鏡検査・胃透視検査、他各種画像診断で胃壁外に 9 x8x5cm大に発育した非上皮性腫瘍の所見を呈したが、組織診断では低分化腺癌であった。進行胃癌でありながら粘膜下腫瘍様の形態をとり、さらに胃壁外に大きく発育したことから、その浸潤様式が興味深い症例と考えられた。また画像診断で上皮性腫瘍と非上皮性腫瘍を鑑別するためには、腫瘍表面の潰瘍部分の形状の観察が重要であると思われた。
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© 1998 松江市立病院
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