松江市立病院医学雑誌
Online ISSN : 2434-8368
Print ISSN : 1343-0866
核医学検査における放射線技師の被ばくに関する検討 標識作業時と検査時について
大岡 敏彦石倉 誠石原 修二永瀬 明男
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ジャーナル オープンアクセス

2000 年 4 巻 1 号 p. 21-25

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抄録
被ばく状況の分析の目的で,放射性医薬品の標識作業時における手の被ばく線量と,検査件数の多い4種類の核医学検査時における技師体表の被ばく線量をTLDを用いて測定した.標識作業中の手の被ばくと,脳血流,骨シンチグラム検査時での被ばくが比較的高い.放射性医薬品標識室内の空間線量率及び4種類の検査中における空間線量率の電離箱サーベイメーターを用いた測定では,標識室内の空間線量率が高いという結果が得られ今後の作業についての再検討が必要であった.被ばく線量低減のためには,検査中患者との距離を保つことが有用であった.不必要な被ばくは避けるべきでありポケット線量計を装着するなど,被ばくに対する注意を一層払うことにより被ばく線量を低減できる可能性が示唆された
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© 2000 松江市立病院
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