抄録
56歳女.来院3ヵ月前から増大する左乳腺腫瘤を主訴とした.左乳房DC領域に5×3cm大,表面平滑で弾性硬,境界明瞭で可動性良好な腫瘤を認めた.穿刺吸引細胞診で悪性リンパ腫が疑われ,手術を施行した.術中病理組織学検査で,悪性リンパ腫の診断を得,胸筋温存乳房切除術を施行した.術後病理組織学所見で悪性リンパ腫と診断され,免疫組織染色により腫瘍細胞はL-26及びMB-1に陽性,UCHL-1,MT-1に陰性で,B細胞由来であることが判明した.所属リンパ節には転移を認めなかった.術後,Gaシンチグラムを施行したが,異常集積はなく,臨床分類はstage Iと診断された.術後3週目からCHOP 3クールを施行し,術後1年の現在,健在で外来経過観察中である