抄録
66歳男.肺癌の経過観察中,自然に縮小を認めた肺inflammatory pseudotumor(IPT)の症例について報告した.肺癌手術後,経過観察のために左下肺に腫瘤が認められ再発が疑われた.左下肺野の浸潤影を認め,S6には小結節とS9には浸潤影が認められた.肺生検では,悪性所見は認められず,IPTが疑われた.左下肺S6,S9は腫瘤影が増大し,IPTと考えられた.免疫組織染色ではHHF35,α-SMA,KPI,Vimentinはいずれも陽性を示した.以後,治療を行わず経過観察中であったが,その後のCTにて左S6,S9の陰影はいずれも縮小していた