抄録
85歳男.完全房室ブロックに対して左鎖骨下静脈により穿刺法でペースメーカー移植を受け,心室電極不全のため対側より同種の心室電極を移植し旧電極は放置された.旧ポケット部の感染を起こし切開排膿術を受けたが,その後に膿瘍を形成し,ペースメーカー摘出術を施行した.創部からStaphylococcus spp.が検出された.左側から挿入された心房電極が上大静脈まで脱落していた.摘出した初回植え込みの心室電極末梢端と心房電極末梢端からもStaphylococcus spp.が検出された.術後,炎症反応も低下し,左鎖骨下の感戦巣も治癒した.旧ポケット部,縦隔に感染兆候もなく良好に経過し,ペースメーカーはDDDR modeで順調に作動している