松江市立病院医学雑誌
Online ISSN : 2434-8368
Print ISSN : 1343-0866
当院における10代女性の受診状況,妊娠及び分娩について
豊嶋 直美大畑 順恵佐藤 宗保
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キーワード: 10代女性, 月経の異常, 妊娠
ジャーナル オープンアクセス

2004 年 8 巻 1 号 p. 1-6

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抄録
平成10~14年に産婦人科外来を初診した10代女性136例(平均16.7歳)について,retrospectiveに検討した.初診時の主訴は月経関連41例,下腹部痛37例,妊娠32例,外陰部掻痒と帯下の訴えが14例であった.卵巣機能不全13例,月経困難症14例,その他機能性疾患と診断された症例に対しては,教育及び経過観察,必要ならホルモン剤投与或いは鎮痛剤投与を行った.原発性無月経は1例のみで視床下部性の1度無月経であり経過観察とした.性感染症20例には抗生物質投与,卵巣腫瘍6例に対しては手術を施行した.10代の妊娠は計32例で15歳からはじまっていた.初診時妊娠週数は平均13.4週であった.妊娠を継続し分娩まで至った妊婦は23例いたが,8例は未婚のままであった.妊娠合併症は,クラミジア感染症が14例中5例,貧血17例中12例と成人に比較し高値であったが,その他の合併症及び分娩の状況は成人女性と変わらなかった.
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© 2004 松江市立病院
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