抄録
現在,包装材料として,プラスチックが主要な材料となっている。プラスチックが適用されている包装材料の形態は,フィルム包装,シート成形容器,射出成形容器,ブロー成形容器など,その種類は多様である。包装材料としてのプラスチックは,ガラス,金属,紙に比べて,その歴史は比較的新しい。フレキシブル包装としては,セロファンの単層フィルム包装から始まり,現在バリア包装として,多層フィルムが多用されている。シート成形容器は,スーパーマーケットでのプリパックに適用されるようになり,普及した。ブロー成形容器は,食用油,液体調味料の容器として適用されるようになり,現在では,飲料容器として地位を確立した。包装材料には,多くの機能が要求されるが,ガスバリア性は特に重要である。現在,種々のバリアー材料やバリア化の技術が開発されている。包装材料はその使命を終えると廃棄される。このため,3R (リデュース,リユース,リサイクル) を基本とする包装設計が行われている。