抄録
昨今,レアアースを含むレアメタルは一般社会的な注目を集め続けている。2010年でいえば9月下旬の中国のレアアースの禁輸措置が日中関係をも危うくするほどの大問題となった。しかしレアメタルという言葉が一般新聞にも登場するようになったのは2005年頃から。相場の上昇とレアメタルへの関心の高まりがレアメタルとそのリサイクルビジネスの市場をも拡大させてきたが,レアメタルのリサイクルはブームに乗るほど簡単なものではない。
金属資源の情報は,日本においては主に業界新聞という,まさに「業界のための」メディアでしかなかった。しかし今日,世界的にはインターネットを駆使したWEB形式へと急速に変貌している。メタルジャーナリズムという分野も日本では確立されていないが,今後はネットインフラを活用しながら中立的なスタンスを維持し,客観的に状況を論じていくWEB形式のメタルジャーナルが古典的なスタイルの業界新聞にとって変わることになるだろう。