抄録
2011 年 3 月 11 日に発生した東日本大震災により,亘理町に最大級の大津波が押し寄せ,またたく間に一面が海となり防潮林の松の木や家屋等がみるみる流されてしまった。まさに想像を絶する光景であった。そのような中で,行方不明者五百名以上の捜索と災害がれき撤去をどのように処理するかが大きな問題となり,従来の防災計画の枠を超えた体制での処理が求められた。国等の方針を踏まえて,災害廃棄物を初期・中期・後期に区分し,町独自の処理マニュアルを策定し,速やかな災害廃棄物処理業務を実施した。本稿は,この教訓を今後に役立てるために,亘理町で作成したマニュアル資料編を提示する。