廃棄物資源循環学会誌
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特集:廃棄物資源循環からみた環境教育の現状と課題
3R・低炭素社会検定が目指すもの
浅利 美鈴 花嶋 温子山川 肇
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2014 年 25 巻 4 号 p. 275-283

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抄録

循環型社会構築や脱気候変動に向けた取り組みには,家庭や地域,企業等における個々人の理解と行動が欠かせない。そこで,関連する知識を体系化し,習得を促す教育プログラムとして,「3R・低炭素社会検定」教育事業を展開している。
 本検定受験者等へのアンケート調査から,「ごみ減量の有効な方法やごみ問題に関する情報を他人 (家族以外) に対して伝えたり,広めたり教えたりする活動 (リーダー活動)」を実践している人ほど,知識の必要性を実感していることがわかり,本検定の重要なニーズであることがわかった。
 他方,受験者とそれ以外をあわせて全般に,「現在,環境啓発・教育活動を行っていないが,今後は行ってみたい」という人が約 4 割存在し,この層にさまざまな働きかけを行うことが,活動の輪を広げるために重要と考えられた。
 また,廃棄物関連事業の現場スタッフの教育に活用する事例もみられ,業界全体のレベルアップにつながる動きとして期待される。

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© 2014 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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