廃棄物資源循環学会誌
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特集:地域循環共生圏と資源循環
資源循環分野における地域循環共生圏展開について
浅利 美鈴矢野 順也平井 康宏酒井 伸一
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2021 年 32 巻 3 号 p. 221-233

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抄録

資源循環分野からの地域循環共生圏展開を構想するにあたって,エコタウン事業や地域循環圏の過去の研究を振り返り,今後の展開を展望した。2020 年代から本格化する地域循環共生圏では,ゼロカーボンシティをめざした計画や目標,その実現シナリオとの統合計画が求められる。資源循環分野からの地域循環共生圏モデル実現には,地域の循環資源を活用できる活動主体や技術要素といった構成要素を整理し,構成要素が実現可能となる地域の活動を考える,その性能を表す指標 (地域の温室効果ガス排出量や地域経済生産額など) で効果を測るというシステムとなる。農林水産連携モデルは日本の多くの地域で核となるが,そのなかでもメタン発酵や堆肥化は核となるプロセスであり,脱炭素化をめざすなかで地域展開の位置づけが期待される。先行地域におけるバイオマス資源循環は,各地での今後の展開の参考となるが,検討が始まっている京都地域の取り組みを紹介した。

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© 2021 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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