廃棄物資源循環学会誌
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特集:固体回収物燃料 (Solid Recovered Fuel) の国際標準化の動向とその意義
固形燃料 RPF の概要と今日的価値
吉武 和広田墨 啓治
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2023 年 34 巻 2 号 p. 107-115

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抄録

RPF が開発され1991年に事業が立ちあがってから30年が経過した。廃棄物処理や地球温暖化の課題は既に RPF 開発当初においても存在していたが,近年の気候変動による災害の激甚化,プラスチックの負の側面の顕在化により,気候変動対策や循環型社会移行への動きが近年加速している。RPF もこれら変化とさまざまな政策,さらには国際紛争起因の社会情勢の変化で,その価値や扱われ方が変化してきた。今回,改めて RPF の燃料性状や品質,特徴を紹介し,RPF とその利用スキームであるエネルギーリカバリー,および温暖化ガス排出の実力値を事業者の視点から説明を行い現在の RPF の価値について言及する。また循環型社会に向けてケミカルリサイクルへの期待が高まっているが,ケミカルリサイクル原料面で RPF に寄せられている期待についても最後に触れる。

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© 2023 一般社団法人 廃棄物資源循環学会

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