廃棄物資源循環学会誌
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特集:カーボンニュートラル社会を支えるセメント・コンクリートの動向
世界のセメント・コンクリート業界の脱炭素動向
野口 貴文
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2023 年 34 巻 6 号 p. 381-390

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抄録

2050年カーボンニュートラルに向けて,セメント・コンクリートの炭酸塩化による大気中・排ガス中の CO2 (二酸化炭素) の吸収固定効果に対する期待が高まっており,国内外でさまざまな研究開発・実用化が進められている。本解説では,建設業界およびセメント・コンクリート業界における CO2 排出の推移,カーボンニュートラル化に向けた方策の概要,コンクリートのライフサイクルの各段階における低炭素化・脱炭素化に向けた各種技術の概要,および人造炭酸カルシウム製混和材・骨材の開発,CO2 と反応して硬化する結合材を用いたコンクリートの開発,炭酸カルシウムコンクリートの開発等,セメント・コンクリートにかかわる CCUS (Carbon Capture, Utilization and Storage) の最先端技術の開発動向について紹介するとともに,コンクリートがカーボンニュートラル建設材料となるための要件を示す。

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© 2023 一般社団法人 廃棄物資源循環学会

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