廃棄物資源循環学会誌
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特集:廃棄物最終処分場の廃止判定をアップデートする
最終処分場の廃止判定を「安定化」の多面的評価から支援する
―最新手法の導入によるフォローアップの高度化―
平田 修橋本 くるみ石垣 智基加島 史浩
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2024 年 35 巻 6 号 p. 406-413

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抄録

廃棄物最終処分場の跡地利用は,公園や運動施設,太陽光発電施設,市民農園等,多岐にわたる。通常,最終処分場は廃止が決定した時点で維持管理が終了し,跡地利用が始まるが,近年,この跡地利用時に可燃性ガスによる爆発事故が報告されており,廃止のための廃棄物の安定化状況の調査・評価が重要となっている。廃止判定には埋立地ガスや浸出水,内部温度が評価されるが,これらの指標だけでなく多面的な評価が必要と考える。「廃棄物最終処分場廃止基準の調査評価方法(2002年部会報告書)」では廃止後のフォローアップ指標を紹介したが,実際には廃止後に積極的に使用されることはない。「廃棄物最終処分場廃止基準の調査評価方法改訂版初稿(2024年部会報告書)」では廃止後ではなく廃止判定に向けたフォローアップ指標について,既存の評価指標(廃止後のフォローアップ指標)の情報更新とともに,現在オーソライズされている廃棄物の安定化状況を,評価可能なフォローアップ指標を追加して紹介する。本稿では特に新たに追加した項目について説明する。

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© 2024 一般社団法人 廃棄物資源循環学会

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