埋立地ガスは廃棄物最終処分場の維持管理基準に記載がないため,廃止申請にあたり新規に調査する場合が多く,施設管理者や分析業者は,測定のノウハウを蓄積できるほど経験を積む機会が少ない。(一社) 廃棄物資源循環学会 埋立処理処分研究部会は,20年以上にわたる調査結果から埋立地ガスの挙動や廃止の考え方を整理し,廃止のためのガス測定方法をできるかぎり一般化することを心掛けて報告書をまとめた。
今回の改訂ですべてを解決できるわけではないが,廃止に向けたガス調査に対する理解が深まり,多くの処分場で調査が本格的に始まるであろう。報告事例の積み重ねが,廃止判定にかかる課題の抽出・解決を繰り返すことにつながり,処分場に関する科学的な理解や学術的な進展も期待される。
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