中間貯蔵施設に保管されている放射性物質汚染廃棄物の内,溶融飛灰の県外最終処分に向けた技術シナリオについて代表的な3つのシナリオ(非濃縮,バランス,最大濃縮)について紹介する。また,技術的課題として非濃縮シナリオにおける飛灰のセメント固型化,最大濃縮シナリオにおける二段階化学共沈法について詳述する。現在,県外最終処分についての方式は決定していないが,封じ込め施設である最終処分場の構造や維持管理の役割,そして,施設成立性評価に向けた考え方についてもとりまとめた。最終的にどのような減容化シナリオが選択されるかはわからないが,どのシナリオに対しても技術的課題を解決するための準備が重要と考えられる。