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特集:天然物創薬への期待
抗生物質研究からケミカルバイオロジー研究への変遷
長田 裕之野川 俊彦二村 友史
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2015 年 25 巻 1 号 p. 16-21

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抄録

1950年代は抗生物質の黄金時代であり、微生物代謝産物から次々と医薬が開発された。しかし、1990年以降、ハイスループットスクリーニング(HTS)の流行に伴って、コンビナトリアルケミストリーで合成したライブラリーが医薬探索源として用いられるようになり、天然物スクリーニングは衰退している。天然物はサンプル調製に手間がかかること、構造が複雑な場合には誘導体合成が困難であることなどが欠点である。天然物の弱みと強みを再確認して新しい戦略を立てることが必要である。本稿では、これら天然物創薬の問題点に対する改善策を提案したい。

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© 2015 公益社団法人 日本薬学会
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