2015 年 25 巻 3 号 p. 124-127
各国のレギュレーション厳格化、ポストゲノム時代の新規分子ターゲット枯渇化、創薬コスト上昇、創薬確率低下、等の外部環境変化に加えて、弊社では2000年以降、プロザック、ジプレキサ、サインバルタ等のうつ、統合失調症を対象とした大型製品の特許切れという深刻な事態が立て続けに起こった。全社員が知恵を絞って戦略、戦術を練り、研究開発を進めると共に、外部コンサルタントのアドバイスも活用し、早々に自前主義を変更し、自社の目指す方向性を外部に開示することによって、世界中の優れた研究者の知識と技術を共有することを可能にする、「オープンイノベーション・パートナーシップ」を他社に先駆けて実施してきた。これらの活動の中で、本稿では1.グローバル・エクスターナルR&Dの役割、2.オープンイノベーション創薬による早期化合物スクリーニング、について記載する。