2011 年 42 巻 3 号 p. 153-157
1)PBLテュートリアルに代わりうる教育方法として注目されているTBLの正確な導入のために,背景理論としくみ,そしてその実際と運営面を学ぶべく,デューク-シンガポール国立大学の視察を,5日間にわたり多方面から行った.
2)TBLは個人およびチームが学習および議論に積極的に精力的に取り組むよう内的動機づけを促す作用が強いが,それにはTBL得点の最終成績への反映,取り組む課題の特性,ピア評価などが寄与している.
3)TBLの可能性が十分発揮され,単なる多肢選択式問題による知識習得度確認目的の試験の延長となってしまうのを回避するためには,備えるべき特性に配慮した綿密な課題策定が重要である.