2015 年 46 巻 3 号 p. 211-216
女性医師の継続的社会貢献のためには, 育児支援, 復職支援などの様々な取り組みと同時に, 医師という職病の使命を正しく認識し, その責務を果たすための教育が重要である. 女性医師キャリア教育検討委員会は, この目的のためにすべての医師が修得すべき能力を検討し, 以下の5つの学習目標を設定した. 1) 医師の社会的使命 (プロフェッショナリズム) , 2) キャリアデザイン立案能力, 3) 職業に対する多様な価値観を受容する能力, 4) 支援に対する姿勢 (支援は継続的社会貢献のための医師集団の責務であることの自覚) , 5) 社会的性差の認識とその対応能力. この5つの学習目標は医学教育にかかわるすべての組織が共有すべきものである.