医学教育
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特集 多文化共生時代の医学教育
2. 医療現場における医療通訳者との協働
2-1 医療通訳者の立場から期待と提
森田 直美吉富 志津代
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2020 年 51 巻 6 号 p. 643-649

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抄録

 在住外国人は, たとえ日常生活で日本語会話に不自由がなくても, 病院内で交わされる日本語が十分に理解できるとは限らない. それは, 馴染みのない医療用語, 体調不良による集中力低下, 非日常的な病院空間からくる緊張, 医療制度や習慣・文化の違いなどのため, 言葉以外にも多くの壁に直面するからである. 初診や告知・治療説明, ラポールを結ぶ, あるいは患者の訴えに十分に耳を傾ける必要がある場面では, 医療通訳者が同席することがよりよい医師-患者コミュニケーションにつながると考える. 医療現場で外国人患者を支える医療通訳者の立場から, 医療従事者に期待することを提言として触れたい.

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© 2020 日本医学教育学会
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