2021 年 52 巻 1 号 p. 37-41
背景 : 日本におけるシミュレーションスペシャリストの育成に必要となる学習対象の可視化にむけて, 日本のスペシャリストの業務実態を調査した. 方法 : 米国の業務マニュアルを基盤に, 日本のスペシャリストのインタビュー結果も参照し, 30項目の業務実態調査票を作成した. その調査票を基に12施設, 16名のスペシャリストからの回答を集計した. 結果 : 40%以上の施設において業務実態調査票の業務項目すべてがスペシャリストにより従事されていた. その中でも「技術」カテゴリーに属する項目の従事率が高かった. 考察 : 調査票にリスト化された業務項目とカテゴリーは, 日本のスペシャリスト教育のアウトカムとしての活用が期待される.