2021 年 52 巻 3 号 p. 209-214
埼玉医科大学では, 健康増進と保健指導の体験と異世代コミュニケーションを目的として小中学校教育体験実習を行っている. 2020年度は, グループごとに異なる学年とテーマを担当し10分間の保健指導動画を作成する内容で遠隔実施した. 遠隔で行うことで, 動画作成の前に, テーマ及び対象学年の子どもの理解を深めるグループワークを行う時間が取れ, 使用するツールの指導やPCを使った学生間の作業が容易となった. 学生は例年以上に, 保健指導のための知識を習得し, また, 対象者を具体的にイメージし伝え方を工夫することを意識していた. 他方, 真剣に実習に取り組む姿勢を学生から引き出すためには, 学校との連絡が重要である.