2022 年 53 巻 3 号 p. 249-254
パフォーマンス評価とは, 知識やスキルを使いこなすことを求めるような評価方法の総称である. パフォーマンス評価を取り入れる際には, 課題の「複雑さ」と「真正性」に注目することが重要である. 評価基準としては, チェックリストだけでなくルーブリックが用いられる. 多くのOSCEで用いられている課題は実技テストの項目であり, スキルやプロセスを要素的に見るのに適している. しかしながら, 複数の知識やスキルをリアルな状況において総合的に使いこなす力を見るには, 複雑で真正性の高いパフォーマンス課題を用いる必要がある. 実践現場での実習はパフォーマンス課題の集合であり, その評価にはポートフォリオ評価法の活用が有効である.