2014年11月に医師国家試験をテーマに日本医学教育学会のシンポジウムが開催された. 医師国家試験の改善に向けて, 共用試験臨床実習後OSCEが2020年度から正式に実施され, その国家試験への導入については実施状況を踏まえて今後検討される. 評価の対象となるコンピテンシーは「指導医による指導・監視」のもとで患者に対して実施できる臨床能力であり, 指導医が学生の診療行為を直接観察評価する診療現場での評価が適している. 模擬診療を評価するOSCEとの比較から, 臨床実習後OSCEの国家試験への導入について考察した.