1996 年 27 巻 3 号 p. 185-189
卒後臨床研修の評価に関して, 当院における20年間の経験から次の点を強調したい.
(1) 卒後臨床研修の場合, 卒前教育との根本的な違いを認識して評価にあたる必要があり, あまり細かい個別的な評価はなじまない.
(2) 知識・技術だけでなく態度を含めた形成的評価を重視すべきである.
(3) 自己評価, 指導医による評価に加えて, 指導スタッフの定期的な “話し合い” による総合的評価が実際的で有用である.
(4) 症例中心の研修のため, 患者の声をなんらかの形で取り入れる工夫をすべきである.