医学教育
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従来型カリキュラムへのPBLテュートリアル導入が臨床実習にもたらした効果
堀 有行上田 善道相野田 紀子松井 忍三浦 克之宮澤 克人長野 亨堤 幹宏菅井 進鈴木 孝治竹越 襄
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2003 年 34 巻 6 号 p. 403-412

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抄録

金沢医科大学では, 問題基盤型教育への変革を目指し, 平成13年度の4年生に対して, 問題基盤型学習 (problem-basedlearning (PBL)) を一部導入した. PBL終了後の臨床実習を受けた学生に関するアンケート調査では, 20-40%の教員が臨床実習への意欲, 積極性およびプレゼンテーション能力がPBL導入前に比較して優れていると評価した. 学生に対するアンケートでは, 80%以上が診断に至るまでの問題解決に役立ったと答えた. 問題点として, 複数科目の積み上げ式カリキュラムの中の1科目として位置付けられたため, 関連領域の統合的な自学自習に導くことは容易でなかった.異なる教育方法が混在する場合, 導入するテユートリアルの目的を問題解決能力の育成などに絞ることで, 有用性が得られると考えた.

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