医学教育
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診療所教育を行う医師にとってのインセンティブ
地域医療実習に学生を派遣する大学に何が求められているか
武田 裕子内山 富士雄藤原 靖士大西 弘高白浜 雅司松村 真司
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2006 年 37 巻 3 号 p. 163-169

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抄録

診療所教育を行っている医師の考えるインセンティブと, 実際に大学から提供されている報酬について調査した. 報酬で最も多かったのは「謝金」であるが, 医師が魅力に感じるのは多い順に「認定指導施設証」, 「生涯教育への優待」, 「大学からのタイトル」で, 「謝金」という回答は最も少なかった. 診療所教育を考えた動機として90. 4%の医師が「教えることが自分の学習の機会となる」を挙げ, 「診療所や自分自身に対するフィードバック」, 「担当教員の診療所医療に対する理解」や「熱意」を学生受け入れに必須とした. 教員による診療所訪問やその後の意見交換など診療所医師のニーズをふまえた対応が, 実習の充実と円滑な実施に必要である.

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