医療系大学生の大学入学時の進路決定プロセスを5類型化し, 進路決定プロセスと入学後の職業的アイデンティティとの関連を検討した. 全体で見ると出会い型が約半数と多く, 次が早期決定型で, 途中変更型と直前決定型がそれに続き, 回避型が最も少なかった. また, 看護学科に早期決定型が多いなど学科による差が見られた. 大学入学時の進路決定プロセスと入学後の職業的アイデンティティとの関連を検討したところ, 早期決定型は入学後も安定した職業的アイデンティティを示したが, 回避型は職業的アイデンティティの4下位尺度得点のすべてにおいてほかの型よりも低く, この傾向は大学4年間を通して見られ, 大学入学時の進路決定の重要性が示された.
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