医学教育
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新臨床研修制度における研修医のストレス
前野 哲博中村 明澄前野 貴美小崎 真規子木村 琢磨富田 絵梨子笹原 信一朗松崎 一葉
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2008 年 39 巻 3 号 p. 175-182

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抄録

研修医はきわめて高いストレスにさらされており, うつ病などのストレス反応を起こして研修を中断せざるを得ない研修医が後を絶たない.研修医が安心して研修に専念できるために必要な方策を検討するために, 研修医のストレスについての実態及び要因について包括的に評価することを目的とする研究を行った.
1) 2004年度の1年目研修医41施設568名を対象に, 研修開始時と2か月後に, 自記式質問紙票を用いて研修状況, ストレス要因・緩和要因, ストレス反応等について調査を行った.
2) 有効回答者318名のうち, 研修開始2か月後に新たに抑うつ反応を呈した研修医は80名 (25.2%) であった.
3) 研修医のストレス特性としては, 高い質的・量的負荷と著しく低い裁量度・達成感が特徴であった.
4) 多くの研修医が研修開始後に抑うつ状態に陥っていることが明らかになった.研修環境の改善には, 研修医特有のストレス特性に配慮し, 特にストレス緩和要因を高めることが重要と考えられた.

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