抄録
高等学校における多様な教育課程の編成実施状況及び新課程の準備状況を知るために、某県全日制公立高等学校を対象として、質問紙調査「公立高等学校の数学科教育課程実施に関する調査」を行った。普通科と専門学科・総合学科別に旧課程と新課程に係る調査集計を行い、普通科については偏差値層別にクロス集計も行った。質問紙調査結果から、旧課程では学校毎の多様な工夫の現状が、また新課程への対応では[課題学習]の未認知などの対応遅れと「数学Ⅲ」単位増による工夫制約が認められた。各科目の実際の指導内容を知る目的で、上位層1 校と下位層2 校を抽出し、数学科主任にインタビュー調査も行った。インタビューから、公開された教育課程を越えて生徒の実態に応じて、学習指導要領を越えて指導する柔軟な実施状況が明らかになった。