衛生動物
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牛およびその他の草食獣糞から発生する蠅類に関する研究 : 3. 日本産セジロハナバエ属の終令幼虫について
篠永 哲加納 六郎
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1974 年 25 巻 3 号 p. 211-215

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抄録
日本産セジロハナバエ属については, 篠永・加納(1971)が成虫4種を記載している。わが国では, 本属のハエはすべて牛または水牛糞から発生するが, このうちでも放牧地の牛糞からの発生が主である。著者らは, 野外で採集した雌成虫に産卵させて3令幼虫を得, これについて記載した。本属の幼虫は, 他のイエバエ科幼虫と比較して形態が異なり, 体の後端は斜に切断された形(図1)で外皮はかなり強く硬化している。また, 各節に棘帯を有し, この棘の大きさと形は種の特徴として重要であり, これにより種の同定が可能である。
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© 1974 日本衛生動物学会
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