吸虫類 Lecithodendriidae の研究 (I) : Lecithodendrid 1 新吸蟲の発育史並に本科の分類について
1954 年 4 巻 supple 号 p. 114-125
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1954 年 4 巻 supple 号 p. 114-125
吸蟲類の発育史を研究中, 筆者は特に昆蟲を中間宿主とする吸蟲の発育史に興味を覚え, 所謂水棲昆蟲を広く検索中のところ, ヒゲナガカワトビケラStenopsyche griseipennis MAC-LACHI.ANに1種の被嚢幼蟲が高率に寄生することを知り之が発育を追求すると共に発育各期の形態並に生態に基き本群吸蟲の系統分類の修正を企図し, 一私案を得たのでその大要を記述する.本研究は大戦の初期に前任地東京文理科大学動物学教室で行つたもので現在に於ては多少の補正を要する点もあるがこゝではそのまゝ記することとする.研究中終始熱心に助力された安羅岡一男, 田村得三の両氏に感謝する.特に最近病を得て他界された田村得三氏の靈に対し此の機会に衷心より哀悼の意を表する次第である.
