衛生動物
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総合病院のICUで発生したセンチニクバエによるハエ症
千種 雄一桐木 雅史松田 肇
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2005 年 56 巻 4 号 p. 355-358

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抄録
2002年9月に解離性大動脈瘤の手術を施行された患者が総合病院の集中治療室(ICU)に入院した.10月上旬に担当看護師が同患者の鼻腔および口腔よりニクバエ科の幼虫(体長5mm)を多数見いだした.幼虫は,その形態及び羽化成虫の形態的特徴よりセンチニクバエの2齢幼虫と同定された.ICU入室期間は10日以上であり,気温25℃において,センチニクバエの幼虫の体長が5mmの2齢幼虫に成長するのは1〜2日である.よって本症はICU内で発生したと考えられる.
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© 2005 日本衛生動物学会
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