日本組織適合性学会誌
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シリーズ:血清学
血清学によるHLAクラスI抗原のアリルタイピング
斉藤 敏大田 智太田 正穂福島 弘文瀬下 秀幸橋爪 清隆山田 英世
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1999 年 5 巻 3 号 p. 163-173

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抄録

血清学タイピングによりHLAクラスI抗原が既知の337パネルのアリルタイピングを, PCR-RFLP,PCR-Lis-MPH,PcR-SSP法により実施し, 血清学によるHLAクラスI抗原タイピングの結果とDNAタイピングの結果を比較, 検討した. HLA-A座, B座のタイピング結果において, 両方法の違いによる血清学レベルでの不一致は全く存在しなかったが, HLA-C座においては12例の不一致が存在した. アリルが規定する抗原に対応する抗血清がないために識別ができなかったケースが4例, 抗原を決定するのに1種類の抗血清しか使用しなかったため偽陰性となったケースが3例, それぞれみられた. また, 他の抗原により血清学的にマスクされるため識別できなかったケースが5例であった. さらに, 血清学レベルタイピングでHLA-A座ホモ接合体と判定されたパネルがアリルタイピングで17例中10例が, HLA-B座で11例中4例が, HLA-C座で22例中9例が, それぞれヘテロ接合体であった. 血清学的方法によりHLA-A座で31アリル, B座で47アリル, C座で18アリルが識別可能であった.

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© 1999 日本組織適合性学会
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