日本組織適合性学会誌
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原著論文
T細胞株MT2のHLA-DR分子結合ペプチドの解析
Michinari TakahashiKeisuke SatoMakoto Katagiri
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2001 年 8 巻 1 号 p. 33-39

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抄録

HLA分子は抗原ペプチドを結合し, これをT細胞レセプターに提示することによりT細胞を分化, 活性化する免疫制御分子である. HLA分子に結合する抗原ペプチドの結合選択性は, HLA分子から溶出した結合ペプチドのアミノ酸配列から決められるアリル特異的モチーフの検討によって解析されてきている. これ迄に解析されてきたHLA分子結合ペプチド, 特にHLA-DR分子結合ペプチドは主にトランスフォームされたB細胞由来の分子を用いて明らかにされてきた. 今回我々はT細胞由来のHLA-DR分子に結合している抗原ペプチドを検討するため, HLA-DR分子を発現しているヒトT細胞のモデルとして, ヒトリンパ球向性ウイルス1型感染細胞MT2細胞株を用い, そのHLA-DR分子に結合しているペプチドを分離しアミノ酸配列を決定した. 決定した配列を基に合成したペプチドとHLA-DR分子を発現させたL細胞との結合性を解析した.

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© 2001 日本組織適合性学会
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