日本微生物資源学会誌
Online ISSN : 2759-2006
Print ISSN : 1342-4041
Chloromonas 属(ボルボックス目,緑藻綱)の Reticulata グループに所属する Chlamydomonas と 表示されている NIES 保有 2 株の分類学的再同定
牧野 朋代松﨑 令鈴木 重勝山口 晴代河地 正伸野崎 久義
著者情報
ジャーナル フリー

2019 年 35 巻 1 号 p. 13-23

詳細
抄録

Yumoto et al.(2013, Microbiol. Cult. Coll.)は 18S rDNA 系統から Chlamydomonas(Cd.)属と表示されている NIES 保有の 2 株(“Cd. gerloffii” NIES-2215 と “Cd. subangulosa” NIES-2243)が Chloromonas(Cr.)属のタイプ種を含むクレード(Reticulataグループ)に所属することを明らかにしたが,詳細な研究は実施されなかった.本研究ではこれら2種の光学・透過型電子顕微鏡による観察と複数遺伝子による分子系統解析を実施した.その結果,NIES-2215 は Reticulata グループの他の4種と形態と系統で異なり,Chloromonas 属に所属すると判断したが,先行名として Cr. gerloffii H. Ettl 1963 が存在するため,新名 Cr. difformis Tomo. Makino, Matsuzaki & Nozaki を提唱した.NIES-2243 は眼点をもつという点以外は Cr. typhlos と形態的に類似し,Cr. typhlos SAG 26.86 と単系統群を構成したため,Cr. typhlos と再同定した.

著者関連情報
© 2019 日本微生物資源学会
前の記事 次の記事
feedback
Top