抄録
我々は,3D画像支援機能付き電子紹介状や電子カルテをインターネット環境下で連携する医療ネットワークシステムの構築を目指している.広域連携医療では各医療機関と医師,看護師,薬剤師などの医療従事者間での医療情報の共有連携化が不可欠である.しかしながら,現状のC/S(クライアントサーバー)型システムでは情報管理体制におけるセキュリティ対策が不足している,情報伝送での可用性が低いなどの問題点がある.本稿では,C/S型の代わりにP2P(ピアートウピアー)通信方式を用いてシステムの信頼性向上と3D画像などの大量データ転送における処理速度低下を防ぐ医療情報連携システムアーキテクチャを提案し,仮想診療所を設置してP2P型システムの実用性評価実験を試みた.評価結果から,リアルタイム転送の場合は約77%の効率改良が得られ,実用に耐えうることが判明した.