Medical Imaging Technology
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特集/医用画像工学における動画像の有効性
4D超音波画像を用いた画像位置合わせとその応用
木原 朝彦小畑 秀明森安 史典畠 二郎嶺 喜隆
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2010 年 28 巻 5 号 p. 328-337

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抄録

病変の経時変化や治療効果を判定し効果的な治療方針を決定・実施するために,診断・治療・評価の各段階で得られる一連の画像を空間的に位置合わせする意義は大きい.画像位置合わせに関する研究は,これまで,CT,MR,PETの分野を中心に精力的な研究が行われ多くの問題を解決してきた.これに対し,循環器や腹部の画像診断に最適なモダリティであり,臨床で広く利用されている画像診断装置であるにもかかわらず,超音波画像を対象とした画像位置合わせに関する研究は他のモダリティに比べその数は少ない.近年,電気的,または,機械的に2次元超音波画像を走査し,3次元volume dataを連続的に観察・記録できる超音波装置(4D超音波装置)が開発され,超音波画像についても,診療プロセスの各ステージで得られる画像群の位置合わせへの期待が高まっている.本論文では,報告者の施設で行った最近の研究成果に基づき,位置合わせ手法の改良,術前・術中・術後画像の統合表示,術中画像の逐次位置合わせによる手術支援,連続3次元volume dataの自動位置合わせによる3Dパノラマ画像の構築について紹介する.

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© 2010 日本医用画像工学会
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